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    2−6 選択


    2−6 選択

     久しぶりに自分の「恋人」の名前を口にした気がした。
     妙な感慨を振りほどき、シュンリは戸を開け銃を突き出した。
     しんと静まり返る食堂は独特な香の匂いの他に生臭いものが加わっている。
     ジラジラに獣臭が両方混ざったものだ。
     居るのだろう。
     女性棟0エリアの案内板にちらつく影がある。

    「あっ」

     それをみたミオが小さな悲鳴をあげる。
     先ほどミオが倒したのと同じ大きなサル型のゾンビだ。
     数匹のヒト型も集ってきている。
    「……よくあんなの倒しましたね」
    「あなただって、倒したんでしょ?」
    「俺が倒したのは一振りで死ぬくらい小さかった」
     サル型はゆっくりと振り向いてこちらを見据えてきた。
     前の戦いを思い出す。
     音に引き寄せられ突き進んできたヒト型ゾンビ、銃声に怯むこと無く襲ってきた小型のサルゾンビ。
     食堂に銃声が轟けばあちこちのゾンビをより引き寄せる事になってしまうだろう。
     かといってこの釘バットで立ち向かうか? サイズ的に見て大熊とこの大型サルは大差ない。
     肉弾戦はありえない。

    「く……来る……、敵意を感じる……」

     心の中で同意を呟き、シュンリは撃鉄を上げ銃を構えた。
     案の定、大型はこちらに真っ直ぐに走ってきた。
     シュンリは迷わず引き金を引いた。
     大音量が反響する。
    「当たった!」
     大型はびくりと仰け反り動きを止め、後ろに2、3歩後退した。
     ところがそのまま倒れず顔をあげ、睨み返してきたのだ。
     周囲のテーブルや椅子やらを掻き分けながら猛進してくる。
     再び引き金を引く。
     頬部を撃ち抜かれたに構わず血の泡を吐き目の前へ迫ってきた。

    「っ」

     大型の腕が伸び、指ごと奪われそうな勢いで拳銃が弾かれる。
     シュンリは倒れるように回避するとすぐさま立ち上がり身構えた。
     大型もすぐ近くに倒れこみ、もがきながら立ち上がろうとしている。
     銃弾が効いていないわけではないのだ。
    「まわりに集まってる!」
     ミオは泣きそうな声で叫び、シュンリの側にくっついた。
     10名程度のヒト型ゾンビがまわりを取り囲んでいた。
     弾かれた銃を探したが、見当らない。

    「そういえば、いいもの持ってたよな」
    「え?」
     シュンリは横手でミオのスカートを捲った。
     太股が露になる。
    「わっ?!」
     彼はミオの太股のベルトに装着していた熊よけスプレーを抜き取ったのだ。
     ライターに火をつけ、スプレーを噴射。
     即席火炎放射器となったスプレーは予想以上に大きな火柱を上げ、辺りを囲むゾンビ達の顔面に吹きつける。

    「ギャァアアア」

     けたたましい悲鳴と咆哮。
     唐突に顔面を覆う炎に、ゾンビ達は悶絶し身じろいでいる。
     どうやら目潰しくらいの効果はあるらしい。

    ──もう一度焼けるか? どちらにせよ大した火力にはならない……

    「来るよ!」
     大型が二人に突進する。
     シュンリは棒立ちのままのミオを突き飛ばし、床に伏せた。
     ゾンビから近くの観葉植物に燃え移り、火の手があがる。
     大型は近くで顔面を抑えのたうっていたヒト型ゾンビの頭を邪魔だといわんばかりに蹴り飛ばした。
     ヒト型達はあたりのテーブルや椅子を巻き込みながら倒れた。
     凄い力だ。
     一発でも掠れば自分たちもああなる。
     ミオは驚き立ち上がれずに居る。
     クーラーボックスも転がっている。

    「クーラーボックスを拾え!」

     シュンリは彼女が取り落としていた釘バットを拾い上げ両手で握り大型の膝を狙って打ち付けた。
     すかさずもう一発頭部を狙って限り振り下ろす。
     寸でのところでかわされ、それは肩口の肉をわずかに削って空を裂いた。

    「ギャーーーッ」

     ゾンビは先ほどより大きな叫び声を上げた。
     ミオは思わず目を閉じ耳を塞いだ。
     もう、音で引き寄せるもへったくれもない。
    「感覚を遮断するな、行くぞ!」
     シュンリが無理やり耳をふさいだ手を離させる。
    「どこにいくのっ」
     大きな影があちこちでうごめいている。
    「数が多すぎる。近くに身を隠す場所は?」
    「そっちに厨房がある。一番近い! その、奥からはいれると思う」
     この位置からは丁度死角になっている。
     確かに隠れるならぴったりだ。

    「待って……カードキーが無い、おかしいな、あれ」

     ミオがカードキーをポケットから出そうと慌てる様子を見てシュンリは歯を食いしばった。
     戸を開けるまでにどちらかが噛みつかれるだろう。

    「うわ……あっ、あれっ」

     追いかけてくるのは火炎を喰らったヒト型ゾンビ達だ。
     初めて遭遇した奴等よりも動きが早い。

    「うわぁああ! こっちにも居る!」

     道を阻むように長い腕が伸びてくる。

    「止まるな!」

     すれ違い様にスイングし、2匹のゾンビをなぎ払う。
     すぐさまバットから片手を離し、今にも腰を抜かしてしまいそうなミオの手を取った。
     最初は軽く掴んでいるだけだったが、彼女の足は徐々に縺れ、重くなっていく。

    「先に行け!」

     シュンリはミオの背中を押し飛ばすと足幅をとりながら身を翻し腰を落とした。
     迫り来る二体のヒト型の足を狙い腕力のままに薙ぐ。
     骨を砕く手応えとともに、2体が転んだ。
     突然の奇襲にもゾンビは怯む様子を見せず、倒れたままずり這ってシュンリの足にしがみ付こうとしてきた。
     視線を正面に維持したまま頭を踏み潰し次の敵へ備える。
     柱の影から飛び出して来たさらに1体を突き殺す。
     後に迫っていたのは初めに倒したのと同系統の小型のサルゾンビだった。
     2体居る。
     それぞれが左右の壁を移動しながら機敏に迫ってくる。
     さっきの動きとはまるで違う。
     そう思った時にはもう遅く、サル型はシュンリの頭上を飛び超え天井を蹴ると上から襲いかかってきた。
     無意識で構えた釘バットにサル型の鋭い爪が引っかかる。
     爪をひっかけたままサル型はシュンリに噛みつこうとしてきた。
     サルごと床に叩きつける。
     血と脳漿が飛散する。
     このサイズを倒すにはそこまでの力は必要無いのか。
     もう一体はどこへ消えた?
     思った刹那、ミオの押し殺したようなうめき声が聞こえた。



     ミオはもう一体の小サル型に襲われていた。
     クーラーボックスを庇っているのか覆い被さるように身体を丸めている。
     せっかく取り戻したブーツに食らいつかれ、あっという間に奪い取られる。
     中身はもっと頑丈なケースに入っているのだから身を守る盾にすればいいものを。

     シュンリは感心しながら息を吸い込み──
     バットを肩の上に担ぎ上げるようにして、そのまま力の限り突き出した。

     威嚇程度になるかと思ったのだが。
     槍と化したバットは一直線にサルゾンビに直撃した。
     サル型はバットごと扉付近に一瞬貼り付けられ、ずるずると床に落ち動かなくなった。

    「カードキーは見つかりましたか?」

     彼が声を掛けるとミオは少し顔を上げ虚ろな目を向け、小さく頷くと掠れた吐息で返事をした。
     遠くでうめき声や獣の叫び声は聞こえているが、まだこちらに気づいていない。
     大きな柱が死角の役割を果たしているようだ。
    「反対のポケット……入ってた」
     ミオはカードキーを翳した。
     泥棒のように部屋に滑り込み、鍵をかける。

     ホテルのそれを思わせるような広さの厨房は不気味な程静かだった。
     獣臭もしない。
     流しの上の蛍光灯がただ一つ生き残り明滅している。
    「危なかったな……」
     シュンリは深呼吸すると、釘バットに引っかかっていたサルゾンビの皮をふんずけ引き剥がした。
     そしてバットを握る緊張しすぎた指を一本一本剥がし、指先のマッサージをはじめた。
    「ゾンビという呼び方は改めた方がいいかもしれない。あいつら、かなり機敏になっている。
    さっき会った時とは全く印象が違う」
    「……強くなってるって事?」
     ミオが掠れ声で聞く。
    「冷凍睡眠をしていたとするなら、目覚めた直後より暫く経った方が動ける。本来の運動性能を
    取り戻しているのだろう。あれでさっき植物園の廊下で出会った数に襲われたらヤバいかもしれない」
     ミオは覆い被さってきたヒト型ゾンビの事を思い出した。
     あの時はモップでどうにか撃退できたが、ああも簡単にいかないということだ。
    「あいつら、どれくらいの力があるのかな……」
    「人間以上か、同じくらいか。あのでかいやつに関しては、まぁ、……サル改めゴリラくらいだろう。
    だけど問題なのはあいつら、痛みに鈍感という事だ。その意味ではゾンビ状態といっても
    いいかもしれない。でもあいつらは目覚めてアンプルを打っていない。カーソンの口ぶりでは
    冷凍睡眠の技術は向上したが、これだけのアンプルが用意されていたという背景には、生命維持に必須という事でしょう?」
    「なら、時間が経てば動かなくなるって事?」
    「もしかしたら。……あのアンプルには冷凍で痛んだ細胞をつなぎ止める役割があるから」
    「そのうち溶けて死ぬ……?」
     シュンリは頷き「そう願いたい」と言った。
    「待っていたらタイムリミットは来る。だからカーソンはここを簡単に放棄出来たのかもな」
     それにミオは答えない。
    「希望的観測過ぎますかね」
     そう言って苦笑する。
    「……どうしてさっきから冷静に色々な事を考えられるの? シュンリ、本当は全部知っていたりしない? 
    本当はゾンビが寝台に入るの、見てたんじゃないの?」
    「俺はそこまで冷静じゃ無い。入る前あなたがいくつかプランを出していなかったら、
    やられていたかもしれない。それに……薄暗い所為で戦っている間に方向感覚も狂っていた」
    「だ、だよねっ。シュンリって意外と後先考えてないよねっ……」
     ミオはわざとおどけて言った。
    「ゾンビの事は知らない。嘘を演じても俺にはなんの得も無い。それは信じてもらうしかない」
    「ごめん、ごめんなさい……」
     ミオは一気に顔色を変え申し訳なさそうな顔をした。
    「いいんですよ。誰だって未知な事は不安だ」
     伏せ目がちに言うとシュンリはあたりを見回した。

     出入り口と思しき場所は大きな棚で塞がれ通れなさそうだ。
     現在は物置部屋だが、大勢が出入りしていた時代があったという事をありありと示している。
    「何か代わりになるいい武器を探さないといけないんです」
    「拳銃は……?」
    「さっきの格闘で弾き飛ばされてしまった。だから咄嗟にスプレーを使ったんです」
     シュンリは先刻抜き取ったスプレーをミオに返した。
    「そ、そっか……。銃があれば普通そっちを使うもんね……。にしてもこんなのが火炎放射器みたいに
    なるなんて知らなかったな……これも古代人の知恵?」
    「オンラインゲームの知恵。その要領で残弾数をケチろうとしたのが失敗だった。
    やっぱり銃はあなたに扱ってもらった方がよかったのかもしれないな」
    「ううん、私、さっきどう考えても怖くて無理だった……動けなくなっちゃったし」
     それには答えず、シュンリは厨房の引き出しを開け中を調べ始めた。
    「刃物は?」
    「後ろだと思う」
     ミオが引き出しを開ける。
     それと同時に黒い小動物の影が飛び出してきた。
    「うっ」
     ミオは後ろに下がりながらシュンリの足にしがみ付いた。
    「ネズミだ……多いんですね」
    「なーんだ……。そうなんだよお、たまに見かけるんだよね、……」
     なだめたところで、ミオの身体の震えがどんどん大きくなっていった。
     ついに彼女は身体を抱いて蹲った。
    「ゾンビに噛まれました?」
     ミオはキョトンとした。
    「傷口からウイルスが広がればあんたも時期にゾンビになるだろう」
    「そんな……」
     一瞬驚くが、冗談に気づいてミオは震えた声で返した。
    「シュンリは怪我してない……?」
    「あぁ、不思議と……」
     静かに答える。
     彼女の顔がふと歪む。
     泣くかと思ったが、そのままミオは困ったような表情で笑顔を作って見せた。
     そして本当に安心したのだろう、大きなため息をつき、呼吸の調子を戻した。
    「私また、靴とられちゃったよ。……さっきも足手まといだったね。武器になりそうなものが
    他に見つかったら、ここを出なくちゃいけないもんね……鍋でもかぶっていこうかなぁ。
    メット代わりになりそうだよね」
     無理やり明るく振る舞おうとするミオの前に見慣れた物体──ブーツが現れる。
     まさに汚れ物を扱うようにシュンリは指先で摘み、目の前でぶらぶらして見せた。
    「大分臭う」
    「そんな事無いよっ。ちゃんと天日干ししてるもん……」
     ミオは慌ててブーツを奪い返した。
     それから一瞬申し訳なさそうな顔をしてシュンリの方を見た。
    「有難う。私、靴ってこれしか持ってないんだ。だから大事だったの」
     ブーツを履き直しながら。
     いつの間にか裂けてしまったスカートのスリットから白い布地が堂々と覗いている。
     視線に気づいたのかミオは慌てるでもなくその部分を隠し、余計なスリットが横に来るようにした。
    「スパッツ履いて来ればよかったー。どっかでひっかけたかな?」
     彼女の問いには答えず、シュンリは立ち上がった。
     ミオもそれに合わせて立ち上がろうとする。
    「どうしたの?」
     シュンリは屈んで、ミオの口元に指を添えた。

     ガシャン!

     シャッターを殴るような音が聞こえた。




     ミオは驚いて近くの棚に思わずしがみついた。
     そのまま身を寄せじっとする。

    ──もう、やめてよ……。

     そう心の中で呟いている間に全身の毛に鳥肌がたっていく。
     必死に繕った虚勢は簡単に崩れ去った。
     配膳台と厨房を仕切る防火シャッター。
     そこが殴られている。

    「気づかれたみたいだ」
     シュンリが大したことは無いように告げる。
    「私たちを探しているって事?」
    「さっきまで俺も疑問に感じていました。どうしてあいつらは同士討ちしないのか。
    ゾンビのように新鮮な血肉を求めているのか? とかね」
     ミオは息を飲んだ。
    「俺はここに来るまで10体くらいゾンビを殺した。あなたもやったでしょう。
    で、あいつらの知性も、氷が溶けていくように回復していたらどうだろう」
    「仕返し……?」
     彼は頷いた。
    「もしも軍事目的の実験体なら、敵かそうでないかを識別して襲わせるくらいの知能は必要だ。
    でないと使い物にならない」
    「このアンプル狙いって事もあるかな……」
     シュンリはシャッターを見やったまま肩をすくめて見せた。

    「さあ。このクーラーボックスにアンプルが入っていると見越してやってくるなら随分と
    勘の鋭い奴等だ。多分それは違う。奪い返した所であいつらにシリンジと組み合わせる知能が
    あると思いますか? 生命維持に関わることは、飼い主側がしつけのためにコントロールするでしょう。
    ……答えは出ないか。とりあえず俺たちに選択肢は二つ」

    「逃げるか、隠れるかだよね?」

     上ずりながら尋ねる。
     ついにシャッターが歪み、ずれて開いた部分からあの浅黒い手がいくつも伸びてきた。
     ミオは叫び声が飛び出してしまいそうな口を抑えた。
     これ以上頼りない姿を見せるわけにはいかない、残っている気力を振り絞り歯を食いしばる。
     シュンリは引き出しからブッチャーナイフを見つけ取り出していた。

    「どっちも同じじゃないか」

     そう言って彼は調理台に登った。

    ──戦う、そんなまさか。

     ミオはシュンリの後ろ姿を見上げた。
     腕の筋肉は盛り上がり、小柄だと思い込んでいた彼の腕は大柄なヤールよりずっと太い。
     腕だけでない。
     こうして改めて見ると肩から腰にかけて無駄なラインが一つもない。
     だからといって、生身である以上、そう何度もあの化け物と戦い切り抜けられるはずがない。
     それに、さっきから彼の行動は危険のギリギリに見えるのだ。
     ヤールもその事で口論していたのではなかったか。

     恐らく彼はいくつもの土壇場をその場その場で生きてきたのだ--。

     ミオはだんだん自分が平常心を失っていくのを感じた気がした。

     



     携帯電話のバックライトが光った。

     音が出ないよう設定を変えていたのだ。
     そうだ、この中にはヤールが居る。

     ミオは慌てて取り落とさないよう気を付けて電話をとった。
     

    『今大丈夫か?』
    「大丈夫じゃないっ。ゾンビが厨房のシャッターを破ってこっちにこようとしているの! どうすればいい?」
    『落ち着くんだ、施設内の通電が済んだ。貨物用のエレベーターがある。それで降りて倉庫に退避しなさい』
     ミオは周りを見渡した。
    「どこっ」
    『黄色いランプが点灯している。昔いじけて隠れていた事があったろう、そこだ』
     シャッターからゾンビの浅黒い腕がいくつも伸び、メキメキとスペースを押し広げていく。
     ミオはもつれる足を踏ん張りながら厨房を走った。
    『あれ以来、簡単に入れないよう物で塞いである。二人なら乗れるかもしれない』
    「わかった」

    『落ち着いたら内線をかけてくれ。倉庫は電波が届かないかもしれないから』

     

     ミオは携帯電話にキスをして、腰のカラビナに取り付けた。

     母と喧嘩をする度、シェルターの植物園で時間を潰したものだった。
     ミオは植物園で本を読んだり、シェルターを探検する事が昔から大好きだった。
     今でこそ一晩中シェルターで過ごすこともあるが、当時は夜の山道は通ってはいけない約束をしていたので
    夕方頃には建物の外に出て、いつも迎えにきてくれるヤールを待つ事になっていた。

     

     その時には怒りも収まり……、母にいたっては喧嘩になった事さえ忘れていた。
     ミオにとってはそれがまた、腹立たしく悲しくもあった。
     思えばあの時、母はもう、耄碌していた。
     いろいろな事が悲しく、寂しかったのだと思う。
     今は後悔している。
     母が居るうちに、もっと優しくしてあげればよかった。
     いじけて心配をかけてしまおうだなんて、間違っていた。

     ミオは壁を塞ぐ荷物を押していった。
     当時のイメージより小さいが、滑車ごと入るタイプの物のようだった。
     側に台車も放置してある。

     

    「シュンリ、こっちに来て!」
     

     耐重量120キロ。
     彼が見た目どおりなら多分大丈夫だ。
     ミオはボタンを押した。

     


     

     

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